アニメ【平家物語】で、 栄華を誇った平家の生き様を見届けよう
Last Updated on 2022年7月11日 by Chippy
皆さん、アニメの「平家物語」は見ましたか?
2022年のはじめに放映していたアニメなのですが、評判が良くて、私も気になっていたんです。
最近ついに見終えたんですが、すごく情緒があって季節感が美しく、平家の人たちの生き様がいきいきと描かれていて感動しました。
「平家物語」に携わったスタッフの制作した映画「犬王」を、そのあと映画館に観に行ったほどです。
私は日本史に全然詳しくなくて、でも古事記など古代史を学んでいくにつれて(歴史をもっと学びたいな…)と興味が湧いていたんです。
アニメだと、分かりやすく頭に入ってくるのが良いですね。
「平家物語」を見て、アニメっていいなあと思いました
今回の記事では、アニメを見た感想を書いていこうと思います。
目次
アニメ「平家物語」について
- 原作
- 古川日出男訳「平家物語」河出書房新社刊
- 監督
- 山田尚子
- 脚本
- 吉田玲子
- キャラクター原案
- 高野文子
- 音楽
- 牛尾憲輔
- アニメーション制作
- サイエンスSARU
- 公式サイト
- https://heike-anime.asmik-ace.co.jp/
原作も読んでみたい
アニメ・平家物語のOP曲「光るとき」羊文学が素晴らしい
アニメの「平家物語」を見始めて、羊文学の「光るとき」というOP曲に出会うんですけど、この歌詞と曲と声が本当に全部素晴らしくて…。
YouTubeリンク:羊文学「光るとき」MV
こんなの泣いてしまうやん…
という感じでですね、平家物語を知らなくても曲そのものに感動するんです。
この「平家物語」というアニメが、「光るとき」という曲に出会えたことは、本当に奇跡みたいなことだと思います。
というくらい、内容とリンクしていてもう胸がいっぱいになります。
聴いていると、平家の人たちの場面を思い出すんですよね。
アニメの主題歌、ということを置いておいても、自分におきかえても励まされる歌詞で、これからも沢山聴いていくことになりそうです。
諦めないから、世界は美しい
個人的な話になるんですが、もう10年以上前にある人の個展に行った時のこと。その人が「世界は美しいよ」って言ったんです。
私はそれを聞いて、
…本当にそうか?この世界は、そんなに美しいのだろうか?
とぼんやりした疑問が浮かんで、それは、心の底の底にずっとしまわれていたんですけれど。
羊文学の「光るとき」を聞いたとき、
「何回だって言うよ。世界は美しいよ。君がそれを諦めないからだよ」
と歌われて、その時のモヤモヤしていた気持ちのこたえが届いた気がして、心に響いて泣けてきました。
世界は美しいんだと、心から感じられたんです
今年に入って、「そんな綺麗ごとじゃ心に響かない」と言われたことがあったんですね。
それが、私が本当に思っていることであってもその人にとっては、嘘みたいに感じる表現だったのかもしれない。
なんか色々考えて、ちょっとブログ自体書きにくくなってしまっていたんですけど、結局はそれが自分なわけじゃないですか。
自分が心から発信していることだったら、どう思われてもかまわないなって。だから、そのままでいいやと今も思っています。
うまく表現できているかわからないけど、潔癖とかじゃなくて。
そういう風に在りたいなとか選んでいきたいとか、そんな自分の中から湧いてきた想いを否定しなくてもいいよね。
自分の立ち方を諦めずに、これからも続けていきたいです
アニメ「平家物語」で平家のことを知る
恥ずかしながら、私は平家や源氏のことは、教科書で羅列された文字情報でしかおぼろげに記憶していませんでした。
古文の本で有名な「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり〜」を暗記した思い出とか。壇ノ浦の戦い、は習ったなぁとか。
大河も見ないし、それくらい薄い印象しかなかったんです。
よく知らないからこそ、アニメは新鮮な気持ちで見られました
主人公・びわの視点からいきいきと描かれる平家の人たち
私が特に好きなのは平清盛の長女・徳子、長男・重盛、甥っ子・敦盛です。
後白河法皇もなんだかんだいっていいキャラしてるんですよね…。悪運の強さというか、後白河法皇の生き残り力が半端なくてすごい。
後白河法皇の政治力というか、立ち回り方というのでしょうか。幽閉されても逃げることができたりとか。
平家一門をひととおり追いかけたら、後白河法皇の人生も追ってみたいです。
重盛の息子たちはかわいい。そして切ない…。
白拍子の祇王は祇王寺の参拝で知っていたので、登場が嬉しかったです
アニメは、主人公のびわという女の子の視点で平家の物語が進んでいきます。
びわは未来が見えるという予知能力を持っているので、視聴者の私たちと同じように、いずれ平家が滅亡していくのを知っているんですね。
その設定の妙が上手く展開に作用していて、切なさや感動をびわとともに感じることができました。
アニメ「平家物語」の好きなエピソード
ドラマチックな展開の中でも、私が特に印象に残っているエピソードの感想を綴っていきます。
第2話「娑婆の栄華は夢のゆめ」感想
白拍子の祇王が登場する、女性キャラメイン回。徳子とびわの仲の良さが、姉妹のようでほほえましい。
徳子には、幸せになってもらいたかったんですが…
時代に翻弄される女性たちの強さや優しさを感じ、そんな中でもやわらかく描かれる日常や、季節の美しさに注目です。
祇王は美しくて優しい女性だったんだろうな、とあらためて思いました。
祇王寺はとても好きな場所なので、ここで祇王たちが時を過ごしたんだなと想いを馳せることができました。
第9話「平家流るる」感想
すごいつらかったです
敦盛の最期は有名なエピソードなんですね。この辺になると、どんどんキャラが死んでいくので「ああ…」という言葉しか出ません。
なんで逃げ遅れちゃったの、とかどうしようもないことを憂いたり。
熊谷直実の思いや敦盛の覚悟…。敦盛の最期が、心に残っています。
第10話「壇ノ浦」感想
「人が耐えられる苦しみに、自分が耐えられるとは限りませぬ」
そう言葉をかけられ入水する維盛の気持ちが、仏教によって少しでも救われていることを願いたいです。
本来自分の好きだったものを封じて、置かれた身を一門のために尽くした維盛。
誰もが勇敢に戦える人間ばかりではない、その儚さもまた魅力でした。
第11話「諸行無常」感想
「波の下にも都がございます」て…!
わああああああああやめろおおおおおおおおお(号泣)
三種の神器が、安徳天皇が…。皆、どんどん入水していく。徳子…。つらい。
息子をあんな形で見送って、一人だけ生き残るって一体、どれだけのものを抱えて生きたんだろうか。
最後の最後に、寂光院で後白河法皇が徳子に会いに来るのもすごい話。会いにいくのもどんな思いで、と考えるし…話そうと思える徳子も、人としての器が大きすぎる。
寂光院に参拝して建礼門院陵に手を合わせたとき、徳子の祈ってきた時間を想って胸がいっぱいになった。
平家一門が、どうか安らかに眠ってほしいと思いました。
アニメ「平家物語」を見てよかった
そこに生きている人たちがいて、今の私たちにつながっている。
歴史や時代の流れのこと、もっとちゃんと学んでいこうと思えたので、アニメ「平家物語」を見てよかったです。
参拝した場所が登場してくるのも嬉しかったですね…。確かに存在していたんだな、と感じます。
アニメ「平家物語」はこんな人にお勧め
- 平家、源平合戦が好き・興味がある
- 波の下の民
- 群像劇が好き
- 歴史ものが好き
- 美しい抒情的なアニメが好き
- 「平家物語」のキャラクターが気になる
普段アニメを見ない人でも、歴史に興味があるなら見やすいと思いますよ。
映画「犬王」も最高にロックでよかった!見届けようぜ!
アニメの「平家物語」が良すぎたので、映画館に「犬王」を観に行ったんですが、このコンボは最高でしたね!
ベクトルは別ものな気がするんですが、根底に流れている魂(平家への鎮魂歌)はつながっていました
平家物語を見て面白かった人は、犬王も楽しく観られるような気がします。オススメ!
長くなりましたので、犬王の感想はまた別記事で書きます!
祇王たちが過ごした、祇王寺の参拝動画はこちらです
祇王寺の動画は、記念すべき10本目の参拝動画になります!
新緑、紅葉、雪の季節の祇王寺の景色と、祇王と平家の物語をイラスト付きで紹介した気合の入った内容になっていますので、ぜひ見てみてください!