福岡市美術館リニューアルオープン記念展は、桜を放つ女性など見応えたっぷり
Last Updated on 2020年7月12日 by Chippy

目次
はじめに
桜の季節にぴったり!今回は、リニューアルオープンした福岡市美術館「これがわたしたちのコレクション+インカ・ショニバレCBE:Flower Power」の感想を書いていきます。
リニューアルオープン記念展・展示期間:3月21日(木・祝)〜5月26日(日) |
私は福岡市美術館へ行くのが初めてだったのですが、展示スペースの広さと、見応えがあって驚きました
福岡市美術館について
【所在地】大濠公園の中からも入れます!
〒810-0051 福岡市中央区大濠公園1-6
【TEL】092-714-6051
開館時間
9時30分~5時30分(入館は、閉館の30分前まで)
※7~10月の金・土曜日は午後8時まで開館しています。
休館日
月曜日/年末年始(12月28日〜1月4日)
月曜日が祝日・振り替え休日の場合は、その次の平日
※7~10月の金・土曜日は午後8時まで開館しています。
インカ・ショニバレCBE:Flower Power
刺激が強そうだったので、元気な状態で先に回っておいた方がいいと思い、こちらから見ていきました。その選択は、間違ってなかったです。
エネルギッシュなアフリカン・プリントを駆使した、作品の一つ一つから放たれる生命力と問いかけは、圧倒される存在感でした。
どれが、と言うよりそれらの全てが目の前に立つと訴えかけてくるものがあり、インカ・ショニバレさんの多彩な才能と創造力、洞察力や多角的な視点に色々考えさせられました。
立体作品が沢山あって、色んな角度から見ることができるのが嬉しかったです
トルソーの頭に地球儀を使っていたりするのが、目に焼き付いています。映像作品もありましたし…。ドローイングもオシャレで、全部面白かったんです。
特に気になった作品の感想を綴っていきます。
ぶらんこ
まさかフラゴナールの絵の構図を、こうやって眺める日が来るとは思っていなかったので興奮しました!発想力も素晴らしいですよね。
機能不全家族
インパクトが強烈でした。この企画展示は一人ではなく、誰かと一緒に来て色々と話しながら回った方が良かったかも…と最初に思わされた作品でした。こうして感想を書くことができるので、ブログを書いていて良かったです。
オディールとオデット
美しさに見入っていたのですが、この不思議な感覚をどう表現したらいいんだろう…。芸術家とはそうあるべきものなのかもしれませんが、インカ・ショニバレさんは、俯瞰で物事や世の中の事象を捉えられる作家さんなのでしょうね。
ミス・ユートピア
作品もさることながら、解説の文章が印象に残っています。私たちが生きているこの世界を、自分たちはどう認識しているだろうか?少なくとも、表題の言葉を私は思い浮かべませんでした。
蝶を駆るイベジ(双子の神)
神話や民俗学のお話は、興味深く心惹かれます。アフリカン・プリントを用いて具現化された神様に、純粋さと力強さを感じました。
桜を放つ女性

格好良い!ナイジェリアとイギリス、という二つの土地が与えたインスピレーション。その土台に「桜」というテーマが加わると、こういう形になるのかと…。
こちらの作品は、写真撮影が許されておりましたので掲載します。
コレクションハイライト(近現代美術室A)
マルク・シャガール「空飛ぶアトラージュ」
シャガールは好きなのですが、解説を読んでから作品を見ると(何故、途中で変えたのだろう?)と思い、興味深かったです。
モダンアート再訪(近現代美術館A・Cロビー)
ルイ=ジョゼフ=ラファエル・コラン「海辺にて」
光の表現で、色が混じりあってるのが美しくて見惚れました。光に照らされた肌や髪が、輝いてて遠目から見たり、近寄って見たり…。
イヴ・クライン「人体測定」
青いインクを塗った身体を、キャンバスに残していく…って面白い発想です。イヴ・クラインを調べたら独創的な作家さんで興味深かったので、色んな作品を見てみます。こういう出会いが嬉しいですね。
戸谷 成雄(とや しげお)「森Ⅷ」
落ち着くので好きです。離れたところから眺めるも良し、木々の間を歩くも良し…。歩きながら、ぼんやり隣りの木に目をやって、また離れて。心地良い空間でした。
他、印象に残っている作品たち
- アニッシュ・カプーア「虚ろなる母」
- ジュゼッペ・ペノーネ「大理石の皮膚-アカシアのとげ」
- 北山 善夫「言葉は海へ」
現在の美術(近現代美術室B)
鈴木 淳「だけなんなん001-049」
図書の貸し出しカードって、今も学校で使われているのでしょうか?なんだか懐かしい気持ちになりました。これもまた、解説の文章によって見方を深めることが出来たのですが、愛情が込められた、作品の解説を読んでいくのも楽しみの一つでした。
九州をめぐる美術 藤野一友(ギャラリーA)
どの作品も幻想的な構図ばかりで、物語性を感じました。
「聖アントワーヌの誘惑」は、色んなところに目がいきますね。どれも意味深なモチーフで面白い。ヒエロニムス・ボスの「快楽の園」を連想します。私が快楽の園を見たのは徳島にある、大塚国際美術館のものなのですが…。
美術でつなぐ福岡とアジア(企画展示室)
仙厓義梵(せんがいぎぼん)の掛け軸
どの絵もユーモアがあっておおらかで、お人柄が現れているんでしょうね。私も禅を教わりたい…という気持ちになりました。
ゆるくてかわいい、癒される絵と文の数々。仙厓和尚のことをもっと知りたくなったので、本を読んでみます
東光院のみほとけ(東光院仏教美術室)

美術館ですが、お寺に参拝したような気持ちになれて嬉しかったです。こちらの展示でも、見に来た人が楽しめるように、様々に工夫が凝らされているのを実感しました。
1階のカフェ アクアムでティータイム
芸術品を堪能した後は、一息つきたかったのでこちらのカフェへ。カフェだけでなく、美術館の2階にもレストランがあります。

私はケーキセット(¥750)を注文、イチゴのショートケーキと紅茶にしました。飲み物は、珈琲または紅茶のどちらかを選べます。ケーキはホテルニューオータニのもので、品のある甘さのクリームが美味しい。
大濠公園を眺めながらお茶できるのは良いですね!カフェだけでも利用できるので、散歩の休憩に立ち寄ってみるのもオススメです
お子様連れでも楽しめる
美術館の中には、小さなキッズスペースもあり、授乳室も併設されています。すべての館内トイレ内には、おむつが交換できる場所と、ベビーチェアー付個室もあるとのこと。安心して、お出かけすることができますね。
さいごに
私の場合は全部回るのに1時間半以上かかりましたので、全部の展示を回るようなら、時間に余裕を持ってゆっくり楽しんでくださいね。

記念展では、オリジナルグッズが抽選で当たるようになっていました。
コレクションの展示が好きなので、入場券をいただけて嬉しいです!
家族連れも多く、様々な年代の方が楽しめる展示でした。花をテーマにした作品が満載で、春のお出かけにオススメします。
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